2025年4月11日、Fukuoka Growth Next にて、株式会社JIITAK主催のイベント【Kyushu Global Leap】九州から世界へ!スタートアップ/中小企業のグローバル戦略を開催しました。
本イベントでは、「九州から世界へ!スタートアップ、中小企業のグローバル戦略」と題し、以下4つの切り口から九州企業のグローバル展開の課題と解決策について、議論が交わされました。
・グローバルビジネス人材の育成と活用
・市場調査、海外企業とのビジネスマッチング
・グローバル展開を見据えたDX戦略
・スタートアップによる海外市場の開拓
昨今、日本・世界の人口推移を背景に、グローバル市場を見据えた事業展開やグローバル人材の活用が、企業にとってますます重要になっています。こうした重要性が増す中、日本企業のグローバル化への対応は、他の東アジア諸国や欧州の企業に比べて遅れをとっている傾向が見られます。
さらに、日本国内における海外進出状況(海外に拠点を持つ企業の本社社在地)を比較すると、九州は他地域に比べて遅れをとっていることが分かります。上位10地域を見ると九州の都道府県は1つも入っておらず、一方、下位10地域を見ると九州の都道府県が5つも含まれています。(ちなみに福岡県は12位です)
九州には、日本国内で最もアジアに近いという「地理的優位性」や「企業に対するサポート体制」、「一部地域での人口増加や人・企業間の強い繋がり」といった強みがあるにもかかわらず、グローバル展開という側面では、それが十分に生かされていない現状があります。その背景には、グローバル展開には様々な障壁があり、挑戦しようと思ってもなかなか上手く進まないという実情があります。では、自社プロダクトや事業をグローバル展開し、成功へと繋げるには、何が必要なのでしょうか。
本記事では、登壇者5名によるパネルディスカッションの模様をダイジェストでお届けします。
植木 尚之 | Ueki Takayuki
株式会社福岡銀行 ソリューション営業部 デジタル化支援グループ。企業のデジタル化支援に従事。地方銀行としての豊富な知見を活かし、課題を深掘りしながらデジタル化をサポート。本質的な課題解決を支援。
栗山 俊之 | Kuriyama Toshiyuki
立命館アジア太平洋大学 事務局 次長。立命館アジア太平洋大学(APU)は、大分県別府市にある国際色豊かな大学。学生の約半数が海外出身で、90カ国以上から集まる多様なバックグラウンドを持つ学生が在籍。
片岡 一生 | Kataoka Kazuiki
独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)福岡貿易情報センター 所長代理。福岡を拠点に企業のグローバル展開を支援。海外ビジネスの専門家によるアドバイス、市場調査、海外企業とのマッチング支援を通じて、九州の企業がグローバル市場で成長するためのサポートを提供。
園田 雅敏 | Sonoda Masatoshi
Eletus 株式会社 CEO。学生時代にEletus株式会社を創業。「学習をエンタメに」というビジョンのもと、AIを使った学習ノートアプリ「Asagami AI」を開発。福岡発のスタートアップとして、世界中で使われるソフトウェアを目指し、日々挑戦を続けている。
小林 夢輝 | Kobayashi Yuki
株式会社JIITAK 代表取締役。立命館アジア太平洋大学(APU)在籍中に出会ったインド人の仲間と学生時代に株式会社JIITAKを創業。グローバルな社内環境を活かした高い技術力や豊富なリソースを活用し、グローバル展開を見据えた新規事業/DXの伴走支援を実施。
【株式会社福岡銀行】
福岡県を中心に九州全域に展開する地域密着型の地方銀行。銀行業務(預金、融資、決済、預かり資産)を中心に、証券、保険、事業再生支援・債権管理回収など総合的な金融サービスを提供。法人・個人の双方に対して、ワンストップで課題やニーズに応えるソリューションを展開している。地元企業の成長支援や地域経済の活性化に加え、デジタル化やスタートアップ支援にも積極的に取り組んでいる。
株式会社福岡銀行を活用して、明日からできるグローバル展開の取り組み:
・デジタル経営(DX戦略の策定支援, 伴走)
・業務改革(業務プロセス再設計からIT導入, 運用まで支援)
・ツール導入(具体的な課題が明確な企業に対し、最適なITツールやBPO提案)
【独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)】
日本全国および海外に拠点を持ち、日本企業の海外展開や外国企業の対日投資を支援する独立行政機関。海外74箇所、国内48箇所のネットワークをフル活用し、海外市場調査、ビジネスマッチング、セミナー開催などを通じて、スタートアップから中堅・大企業まで幅広い支援を行っている。
独立行政法人日本貿易振興機構を活用して、明日からできるグローバル展開の取り組み:
・中小企業海外展開現地支援プラットフォーム/コーディネーターによる相談対応
・グローバル・アクセラレーション・ハブの活用(日経スタートアップのグローバル展開支援、海外進出/海外での資金調達を目指すスタートアップに対し、ブリーフィング、メンタリング、コワーキングスペース等を無料提供)
・起業家等の海外派遣プログラム J-StarX
・海外VC/SU招聘や地域内SU海外派遣プログラム(SUに対する海外VC・SUとのマッチング機械の創出)
【立命館アジア太平洋大学(APU)】
国際性と多文化共生を強みとする私立大学。大分県別府市に位置し、2000年に開学。学生の約半数が112カ国・地域から集まる国際学生で、授業は日本語と英語のバイリンガル体制を採用。多様な学生・教員が集う環境で、実践的な国際理解とリーダーシップを育む教育に定評がある。企業や自治体と連携したプロジェクト型学習も盛んで、卒業生は国際機関や多国籍企業で広く活躍している。
立命館アジア太平洋大学を活用して、明日からできるグローバル展開の取り組み:
・多国籍多文化環境の理解
・グローバル人材の採用
【株式会社JIITAK】
福岡とインドを拠点とするグローバルな開発チームで、プロダクト開発やDX支援を展開。スタートアップから大手企業まで、戦略立案、UI/UX設計、システム開発、運用改善に至るまで、一貫した伴走型の支援を提供しています。
株式会社JIITAKを活用して、明日からできるグローバル展開の取り組み:
・無料相談(新規事業/DX)
・プロダクトの海外展開(ソフトウェアローカライズ)
・グローバル開発体制の構築
※ 本記事は、2025年4月23日に開催された『【Kyushu Global Leap】九州から世界へ!スタートアップ/中小企業のグローバル戦略』イベントのレポート【前編】です。後編はこちら。