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MVP開発とは?注目されている理由を紐解く

皆さん「MVP開発」という言葉を聞いたことはありますか?

MVP開発とは近年のスタートアップ文化の盛り上がりやアジャイル開発の流行を背景に注目を浴びている開発アプローチ手法の1つです。例えば、市場ニーズや課題解決性を検討せずいきなりプロダクト開発を行ったり、ウォーターフォール型で、開発要件や手順、スケジュールを細かく設定する開発を行った場合、市場の反応を確認できるまでに時間やコストがかかる可能性があります。そしてプロダクトが完成する頃には市場のニーズと不一致し、開発のやり直しが必要になり、場合によっては大きな損をしてしまうこともあります。

ライフスタイルが変わり、市場競争が激化する現代社会で、市場のニーズを汲み取り、スピーディーに仮説の検証をするということはプロダクトをつくることにおいて、とても重要なことなのです。そんなアプローチを推進するのが、今回のテーマ「MVP開発」です。実用最小限の機能や要素を取り入れ早期的にリリースし、市場のニーズを反映しながら、改善や機能拡張を繰り返すMVP開発は、無駄を少なくコストやリスクを最小化できる点から、高い注目を集めています。

そこで今回は、MVP開発の特徴やメリット・デメリット、種類や開発の流れをご紹介していきます。MVP開発について知りたい方、プロダクト開発検討中で手法について知りたい方はぜひ最後までご覧ください。

 

目次

1.MVP開発とは?その目的と注目されている理由
2.MVP開発のメリット・デメリット
3.MVP開発の種類
4.MVP開発の例
5.開発の流れと費用相場
6.開発を進める上でのポイント
7.フレームワーク「MVPキャンパス」の活用
おわりに

 

MVP開発とは?その目的と注目されている理由

MVPとは、”Minimum Viable Product”の略で、製品やサービスの最小限の機能を持つプロダクトのことを指します。MVP開発とは、リーン・スタートアップ(※1)の一部として、重要な最小限の機能や要素を取り入れ、早めにリリースしてユーザーに届けて、ユーザーからのフィードバックに基づいて改善や、機能を拡張していく手法です。
※1:リーンスタートアップ
事業の立ち上げに関する方法論のうち、仮説の構築、製品の実装、および軌道修正、という過程を迅速に繰り返すことによって、無駄な無価値な要素を最小限に抑えつつ素早く改良を続け、成功に近づく、というビジネス開発手法である。(出典:IT用語辞典

 

MVP開発の特徴は、リスクを最小限に抑えながら、ニーズに合わせて追加機能を開発したり、ユーザーの反応や行動を通じて仮説を検証することが可能で、効率的に開発を進めることができる、「検証重視」の点といえます。アプリの需要やトレンドは目まぐるしく変わるため、開発途中の修正や変更に時間がかかってしまうと、完成した頃には既にプロダクトが飽和状態であったり、ユーザーのニーズに合わなくなっているリスクがあるため、開発にはスピード感が求められています

そんな時にMVP開発であれば、最小限の機能を持つ開発を行いつつ、その都度ニーズを見ながら仮説を検証し、アイデアを生み出しながら開発を進めることで、時間やコストも抑えて開発ができるため、スタートアップや、大企業の新規事業企画担当者などから注目を集めています。

また同じく短期間で開発される手法で「アジャイル開発」も頻出しますが、アジャイル開発との違いは、MVP開発が「検証重視」なのに対して、アジャイル開発は「スピード重視」という点です。アジャイル(agile)とは、素早い、機敏なという意味で大きな機能を小さな単位に細分化し、優先度の高いものから順番に開発を進めます。『計画→設計→実装→テスト』というステップを繰り返し、プロダクトを完成させます。アジャイル開発は迅速性と柔軟性がありますが、要件の変更によるスケジュールの変動や予算管理の難しさがあります。

 

MVP開発のメリット・デメリット

ここでMVP開発のメリットとデメリットをご紹介します。

 

メリット

・効率の良い開発で、素早い市場参入を実現
重要な機能に集中して開発し、早期に市場参入することで、ユーザーのフィードバックを得ることができます。それに基づいてプロダクトを改善・拡張していくことで、需要やトレンドが変わりやすい市場において、時代の流れやニーズに応えるアプリを迅速に開発することが可能となります。また、飽和状態になる前にいち早く市場参入することで、ユーザーと市場利益を先行獲得することができます。

 

・ユーザー中心の開発
短期リリースを繰り返し、ユーザーのフィードバックを基にニーズや改善点を洗い出し、仮説検証を行うため、ユーザーのニーズに合ったプロダクトを開発する方法を早い段階で探求できます。また、ユーザーが求める機能を重視した開発をすることによって、ユーザー満足度の高い開発が実現できます。

 

・時間やコストのリスクを最小化
プロダクトを完全な状態にしてから修正する場合と比較して、機能を最小限に絞って開発を進めるため、時間とコストを抑えることができます。また、需要が想定通りでない場合やユーザーのニーズが変わった場合の方向性の修正も行いやすいです。

 

デメリット

・プロジェクトによって向き不向きがある
複雑なシステムや大規模なソフトウェアの場合、パフォーマンス要件・処理能力の高さやスケーラビリティの問題等によりMVPの範囲内で十分な機能や性能を提供することが難しい場合があります。このような場合は、より包括的な開発アプローチが必要となります。

 

・機能の制限
メリットに反する形で、最低限の機能に対して充実した体験を期待しているユーザーには要求や期待に応えることができない可能性があります。また、先進的な技術や未知の領域に取り組むプロジェクトでは、MVP開発では技術的なリスクを十分にカバーできない場合があります。このような場合は、より研究や実験に基づくPoC(技術実現性・概念実証)が求められます。

 

・リスクの増加
MVP開発では、初期段階での仮説検証が重要ですが、市場ニーズやユーザーニーズを正確に把握することは困難なため、誤った仮説検証に基づいて開発を進めるリスクがあります。

 

このように、できるだけ時間とコストを抑えて、スピード感をもった提供を目指す開発にはMVP開発が向いていますが、プロジェクトの規模が大きく、長期的な開発計画がされていて、メイン機能以外もクオリティの高い状態を求められる様な開発の場合、修正や変更に時間とコストがかかってくるため、MVP開発が向かない場合もあります。

開発手法はプロジェクトの内容や予算、メンバーなど多くの要素を総合的に見て、その時に1番適切なものを選択する必要があります

 

MVP開発の種類

MVP開発手法の種類は以下の通りです。開発する製品の目的やプロジェクトの目標や条件など、最も適したMVP開発の種類を選択しましょう。

 

・コンシェルジュ

自動化された機能を実装する前に、人が一時的に代替となる役割を果たし、手動または人が介入することによって、製品やサービスの機能を提供する手法。ユーザーのニーズや動作パターンを理解し、自動化の方向性を決定するためのフィードバックを得ることができる。また、顧客と直接対話ができるため、顧客の理解が図りやすい。

 

・プロトタイプ

アイデアやコンセプトの検証に焦点を当て、プロダクトの機能やデザインの簡略版をプロトタイプツールなどを用いて作成し、実際にプロダクトが動作する場合に近い形でユーザーのフィードバックを収集する手法。

 

・デモ動画

実際の動作するプロダクトではなく、ビデオやアニメーションを通じて機能や操作方法などを説明するためのチュートリアル動画を制作し、プロダクトやサービスの機能や価値を視覚的に伝える手法。プロダクトやサービスが正式に完成していない状態でも、サービスの核となる部分を中心に、ユーザーにサービスの基本的な情報が伝われば問題ない。

 

・ランディングページ(LP)