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【Society5.0】テクノロジーと融合する、今後の日本を考える

長い間、「社会の様々な問題への取り組み」と「経済成長」は両立が難しいとされてきました。

経済成長を進めるためには、エネルギーや人的資本といった様々なリソースの投入が必要になります。この時、リソースをあるだけ使えば急激な成長が見込めるかもしれませんが、その代償として環境への負担は大きくなります。一方、環境に配慮しリソースの投入を制限すると、成長は緩やかになってしまいます。バランスが難しいのです。

戦後日本の爆発的な経済成長はエネルギー消費と深い関係があり、経済成長に焦点を当ててきました。確かに、経済的な利益へ目が向いてしまうのは、仕方のないことかもしれません。しかし、経済的な利益を優先してきたが故に、環境問題や労働人口減少など諸問題が浮き彫りになっています。

また、インターネットの普及から始まったIT革命で、私たちの生活や社会の変化は、油断すると置いていかれてしまいそうなくらい、急激に変化しています。

そんな日本で提唱されているのが、「Society5.0」というビジョンです。皆さんは聞いたことありますか?

Society5.0は、人間社会にテクノロジーを高度に融合させることで、環境問題や人口減少といった社会問題に立ち向かい、経済成長と環境保護のバランスを取りながら、より持続可能で包括的な社会を目指し取り組むためのビジョンです。

次々に誕生するテクノロジーと人間社会を融合することで、社会の様々な問題解決を期待する「Society5.0」は、一体、どんな日本の未来を描いているのでしょうか?

今回は、これまでの社会システム構造の変化や、新しい技術「6G」にも触れながら、これからの日本が進むべきビジョンを示した「Society5.0」を深掘りしていきます。ぜひ最後までご覧ください。

Society5.0とは

Society5.0とは、「サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会」(引用:内閣府[1])のことで、日本が目指すべき未来の姿とされています。

2016年の第5期科学技術基本計画にて、初めて提唱され、2021年の第6期科学技術・イノベーション基本計画では、「持続可能性と強靭性を備え、国民の安全と安心を確保するとともに、一人ひとりが多様な幸せ(well-being)を実現できる社会」(引用:内閣府[1])と表現されています。

Society5.0の目的は、テクノロジーを活用し、物理空間と仮想空間を高度に融合することで、「労働力不足」「環境問題」「格差」といった、様々な社会問題を解決し、すべての人々がより豊かで快適な生活が送れる社会を実現することです。

日本の社会システムの変遷

Society5.0の「5.0」という数字は、これまでの日本の社会システムの変化の段階を示しています。技術革新とそれに伴う社会構造の変化によって、以下のように変遷してきました。

【Society1.0:狩猟社会】

縄文時代以前で、人類が生存していくための基本的な生活の確立を行っていた時代です。小規模なコミュニティで生活し、定住せず、季節や食物の供給に応じて移動して狩猟や最終をする、自然との共生が重視された時代です。

【Society2.0:農耕社会】

弥生から奈良時代にかけて、農業や牧畜が導入されたことにより、食料の安定供給と定住生活が実現しました。村落が形成され、共同体での生活が中心になり、社会の基本的な構造が形成されたのもこの時期です。

【Society3.0:工業社会】

明治から昭和時代にかけて、工業化が進み生産性が飛躍的に向上しました。また、製造表が中心となり、都市への人口集中が進みます。経済発展と都市化が進み、蒸気機関、電気、鉄道などのインフラが整備され、生活水準が向上しました。

【Society4.0:情報社会】

平成時代以降、情報技術が発展し、インターネットやコンピュータの普及によって、情報の共有ハードルが下がり、利便性が劇的に向上しました。スマートフォン、クラウドコンピューティング、ビッグデータといったIT技術を活用する社会が形成され、電子商取引やリモートワーク、SNSの利用も一般化しました。また、世界中どこからでもアクセスできるという大きな特徴は、「距離」という物理的なハードルを下げ、グローバル化を進め、情報経済が確立しました。

【Society5.0:仮想空間と現実空間を高度に融合】

現在も含めてこれからの日本では、5Gや6G通信、ブロックチェーン、量子コンピューティング、AR/VR技術といった先進テクノロジーの高度な融合により、物理的制約を超えた新しい社会構造が形成されていきます。Society4.0よりもIoT、AI、ロボットが生活に浸透し、スマートシティやスマートホーム、遠隔医療などが普及しが加速し、ビッグデータから抽出したデータをAIが分析することで、効率的かつ効果的なデータ活用が可能になります。

” Society5.0 ”と似ている” Industry4.0 ”とは?

デジタルテクノロジーによる社会構造の変化を表現する言葉として、Society5.0以外に、2011年にドイツで提唱された「Industry4.0」があります。

Society5.0が社会全体に焦点を当てている一方、Industry4.0は、Industryという単語の意味の通り、「産業」に焦点を当てた概念で、今後の製造業や産業のあり方を示ししています。

Industry4.0は、1880年代の蒸気機関の発明から始まった産業革命の4つ目のターニングポイントであり、「第4次産業革命」とも呼ばれています。

20世紀半ばにコンピュータが登場してから、工場では自動化やロボットの活用が進み、第3次産業革命が起きました。そこから、より「工場のスマート化」を目指しているのが、現在進行中の「Industry4.0」です。Industry4.0は特にIoTとの関係が深く、様々な機器をインターネットに接続してデータを収集するだけでなく、AIを使って分析や予測といったデータの活用までしていくことで、業務の効率化や改善へ役立てていきます。

つまり、「社会的な視点のSociety5.0」、「産業的な視点のIndustry4.0」どちらから見ても、IoTやAIなど先進テクノロジーとの融合を進めることで、現在抱えている課題を解消し、より良い環境へ改善しようとしていることが分かります。

Society5.0で活用されるテクノロジーの例

現在、「IoT」「ビッグデータ」「AI」「ロボット」の4つのテクノロジーがメインに活用されています。

1. IoT(モノのインターネット)

IoT技術を活用して、家庭や企業、公共施設などのあらゆる物がインターネットに繋がり、データを共有・分析することで、効率的な運用が可能になります。

2. AI(人工知能)

膨大な量のデータをAIを活用して解析することで、経営だけでなく、医療、製造、交通など様々な分野において、最適な意思決定や革新的なサービス提供が可能になります。

3. ロボット技術

ロボット技術は、製造業だけでなく、農業、医療、介護など幅広い分野において、人手不足を補い、作業の効率化を実現させてくれます。

4. ビッグデータ

ビッグデータの活用により、社会の動向やニーズを的確に把握し、効率的な組織経営やサービス提供が可能になります。

解決すべき課題と取り組み

それでは、Society5.0が具体的にどのような課題を、どのように解決しようとしているのでしょうか?以下に代表的な例と、それらの解決への取り組みを挙げていきます。

【労働力不足】

・課題

少子高齢化により労働力人口が減少しており、特に地方や特定の産業で労働力不足が深刻化しています。

・取り組み

AIやロボットを導入し、単純作業などをできる限り自動化することで、作業の効率化や生産性を向上させることが実現し、労働力不足の解消を図ることができます。また、IoTの活用で、テレワークやフレックスタイム制など、場所や時間に囚われない柔軟な働き方も選択肢に入ることで、採用できる幅も広がり、誰もが働きやすい環境作りが可能になります。

【環境問題】

・課題

気候変動や資源の枯渇、環境汚染が深刻化し、持続可能な開発が求められています。

・取り組み

太陽光、風力、水力といった環境に優しい再生可能エネルギーの導入を進めていく必要があります。また、リサイクルやリユースを促進し、資源の効率的な利用をするだけでなく、IoTを活用してエネルギーの供給と消費をリアルタイムで観察することで、供給と消費をより効率的に管理することも可能になります。

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【地域間格差/医療格差問題】

・課題

都市部と地方部の経済格差や医療格差が急速に拡大しています。

・取り組み

地方部にも高速インターネットや通信インフラを整備することで情報格差を解消し、スマートシティ技術の導入で、インフラや公共サービスの効率化を図ります。また、IoTを活用した遠隔医療技術の発展により、地方や離島といった、離れた場所でも、質の高い医療サービスを受けることができます。

【教育格差/貧困問題】

・課題

教育格差や貧困問題は大きな社会問題であり、すべての人が質の高い教育を受けれる状態である必要があります。

・取り組み

インターネットを活用したオンライン教育プラットフォームの普及により、離島に住む子供や不登校の子どもでも質の高い教育が受けれるようになり、教育機会の均等化が実現できます。また、AIを活用した個別学習支援やデジタル教材の提供により、より個々の学習進捗に寄り添った教育が可能になります。

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改善点と求められる人物像

最新テクノロジーと社会を融合することで、持続可能で包括的な社会を目指しているSociety5.0ですが、改善すべき課題やリスクも存在します。

例えば、大量のデータを収集・利用してくため、プライバシーの侵害や、サイバー攻撃によるデータ漏洩のリスクが高まります。そのため、プライバシー・データセキュリティの観点では、エンドツーエンドの暗号化や、多要素認証といった高度なセキュリティ対策を導入を積極的に進めていく必要があります。

他にも、AIによる回答の生成やデータ分析において、AIの判断が倫理的に問題ないかや、ロボット導入による自動化が進むことで、雇用機会の喪失の可能性といった、新たな社会的な問題が生じる可能性もあります。そのため、AIやロボット利用に関する倫理ガイドラインの策定や、テクノロジーの進歩に伴う新しい職業の創出や転職支援を行なっていく必要も出てきています。

また、Society5.0において求められる人物像は、

高いデジタルリテラシー

創造性とイノベーション志向

グローバルな視野と多文化理解

問題解決能力と批判的思考

チームワークとコミュニケーション能力に優れている

継続的な学習意欲

といった、多様なスキルと資質を持つ人材と言われています。これらのスキルや資質を持って、自ら課題を発見し、解決方法を模索していく必要があり、このような人材が増えることで、より持続可能で包括的な社会の構築が進むでしょう。

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超スマート社会に向けて「6G通信」も登場?!

最後に、Society5.0で目指す「スマート社会」に向けて、背中を押してくれるかもしれない、最新の技術を紹介します。

それが、次世代の移動通信システム「6G通信」です。「Beyond5G」とも呼ばれ、2030年頃の実用化に向けて、開発が進められています。

従来型の携帯電話に使われていた3G、スマートフォンの普及とともに広まった4Gから、2020年には5Gが登場し、データ通信が高速化/大容量化しました。日本では、2022年3月末時点で、全国の5G人口カバー率は96.6%にのぼり、急速に普及しています。(出典:総務省[2]

通信システムの進化とともに、通信速度が向上し、端末の同時接続台数も増加しています。このことから、IoT関連の技術が普及し、私たちの身近な存在となりました。

そして、現在開発が進んでいる6G通信は、5Gよりも高速大容量化、低遅延、多数同時接続といった通信の高度化が実現でき、大量の情報を連携・共有できるようになると言われています。

6Gが実用化すれば、自動運転技術や遠隔医療、AR/VR技術は今よりもっと、私たちの生活に根付き、IoTを活用したスマートシティやスマートホーム、スマートファーミングといった、幅広い分野のスマート化が進んでいくと考えられます。

Society5.0が目指す「スマート社会」は、あらゆるものがインターネットを介して接続され、AIやビックデータの活用、ロボットの導入により作業が自動化、効率化している状態を目指します。6Gが実用化することで、スマート社会の実現が加速すると期待できるでしょう。

まとめ

IoTやAIといったテクノロジーを駆使し、社会問題を解決していく「Society5.0」の考え方は、日本が進むべき方向を指し示しており、これからも持続可能で包括的な社会を構築することが期待されます。

これまで様々なテクノロジーが私たちの生活の質を向上させてきました。テクノロジーの進化は止まるところを知りません。次は、どのようなテクノロジーが私たちの生活に登場するのでしょうか?楽しみですね。

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この記事を書いた人

Miyu

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