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IT・ICT・IoTって何が違うの?

みなさん、IT・ICT・IoTといった言葉を聞いたことはありますか?最近メディアで取り上げられる機会も増えているこれらの言葉ですが、なんとなく意味を分かっているつもりでも、その違いまで説明できる人は少ないのではないでしょうか?

また、「ICT教育」や「IoT家電」という言葉も徐々に広まりをみせ、そろそろしっかりと理解しておいた方がいいタイミングが来たかもしれません。

そこで今回は、IT・ICT・IoTそれぞれの言葉の意味や、活用事例、「AI」とのコラボレーションでますます便利になる例まで解説していきます。それぞれの言葉の違いが知りたい人や、実際に活用を考えている人に読んでいただきたい内容となっています!ぜひ、最後までご覧ください。

ITとは?

ITとはInformation Technologyの略で、PCやソフトウェア、インターネットといった通信インフラなど、情報通信に関連する技術や、システムの構築といったコンピュータに関連した「情報技術」を指します

1990年代後半からのインターネットの急速な普及や、2000年代以降の携帯電話の普及により、「誰でも」「どこに居ても」双方向的に情報通信を行うことができるようになりました。ちなみに、このIT技術の発展により、産業構造や個人のライフスタイルなど社会全体が変革したことを「IT革命」と呼びます。

・メリット

社内のシステムや情報がデジタル化することにより、全体を一元管理し、共有することができます。それにより、生産性の向上や人員削減だけでなく、従業員がどこにいても働ける多様性のある勤務体制、ビジネスチャンスの拡大の可能性もあります。

・デメリット

IT化は長い目で見てコストが抑えられ、業務の効率化が期待できますが、システム導入や人材確保、教育などの初期投資にどうしても時間とコストがかかってしまします。また、効果的なIT化やセキュリティをしっかりと行いたい場合は、専門的なIT知識を持った人材の起用も必要になってきます。

ICTとは?

ICTはInformation and Communication Technologyの略で、「情報伝達技術」と訳されます。ITとほぼ同義とされ、明確に区別されないことが多く、ITに代わる言葉として、国際的には「ICT」を用いるのが一般的になっています。ICTは「情報を”伝達”する」というコミュニケーションに重点が置かれています

また、ICT化は業務効率化・生産性向上が見込め、日本で問題となっている人口減少により労働人口の不足を補う手段もとなるため、注目が集まっています。

・メリット

これまで人間が手作業で行なっていた作業や紙媒体で保管を行なっていたデータを、情報機器やインターネット環境を整え業務に活かすことで、ミスの削減やデータ活用、業務効率化・生産性向上を実現できます。また、ファイルの共有やクラウド上での共同作業などが可能になることで、業務の効率化だけでなく、テレワークなど働きかたの選択肢も増えます。

・デメリット

IT化同様システムの導入や教育に時間とコストがかかり、サイバー攻撃防止などに向けたセキュリティ対策も必要となります。また、インターネットへの接続ができない地域とデジタル格差が生まれてしまう可能性があります。

IoTとは?

IoTは「モノのインターネット」と訳され、離れた場所からモノの状態を監視・制御するなど、機器をインターネットに接続して遠隔で操作や監視や制御ができる技術のことですIoTが指す「モノ」とは、従来はインターネットとは縁のなかった冷蔵庫やエアコン、スピーカーなどの機器です。これらのIoT技術を搭載したIoTデバイスは、「スマート家電」と呼ばれ、近年多くの家電メーカーがスマート家電を開発しています。

・メリット

ICTと同じように、利便性向上や生産性向上、人手不足の解消に役立ちます。また、今までインターネットが繋がっていなかったモノに繋がるので、新しいビジネス・サービスに繋がる可能性もあります。

・デメリット

こちらもIT・ICT同様、導入や教育、システム保守にコストが発生します。また、セキュリティや通信障害、機器の故障などのリスクがあるため、定期的なメンテナンスを行うなど、リスクをできるだけ抑える取り組みが必要です。

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結局、IT・ICT・IoTの違いは?

ここまでの解説で、IT・ICT・IoTそれぞれについては何となく分かったと思います。しかし、はっきりしない部分もあって理解まであと一歩…といったところではないでしょうか?ここで、それぞれの違いをまとめます。

【ITとICT】

・IT:デジタル化された情報や機器、またその技術

・ICT:デジタル化された情報を通信でやりとりする技術

【ICTとIoT】

・ICT:インターネットと繋がった人間同士が繋がることで情報を伝達していく技術

・IoT:モノがインターネットに繋がっている状態、またはその技術

IT・ICT・IoTはすべてが全く違うというわけではなく、それぞれが関わりあっているようなイメージであることが分かったと思います。今までなかったものを導入するため、全てに共通して導入するシステムや人材の時間・コストがかかってしまいます。しかし、導入によって効率化され、生産性向上やコスト削減が行われることで、長い目で見るとメリットの方が大きくなる可能性も高いです。

また、このようなIT技術の話に関連して「DX」という言葉もよく出てくるかと思います。DXはより広域的なイメージで、これらを活かして、組織体制や経営戦略といった部分も変革をしていくことを指します

ICTとIoTの活用事例

ここでは、「ICT」「IoT」それぞれの事例を紹介します。すでに私たちの身の回りに溶け込んでいるものも多いのではないでしょうか?

【ICT例】

・教育現場

電子教材やタブレットの登場により、先生・生徒ともに黒板やノートに書き写す作業がなくなり、質問や生徒が考える時間を多く持てるようになりました。従来の授業スタイルだとどうしても受け身になってしまう課題がありましたが、ICTを活用した学習方法は、従来のスタイルより積極的な学習の姿勢が期待されています。

・防災

自然災害の防災として、プッシュ通知は多くの世代の人の役に立っています。ユーザーがアプリを開かずとも通知が届き、現状を把握することができます。いつ来るかやってくるか分からない災害に情報を届けてくれるのは、予防のために行動することもできるため、自然災害が多い日本にとって重要です。

【IoT例】

・家電

外出時にインターネット環境のあるスマホからON/OFFや温度調節など遠隔操作が可能なため、エアコン、冷蔵庫の中身、防犯カメラなどを離れていても操作・確認することができます。

・健康

腕時計やスマホなど、身につけておくことで脈や心拍数や歩数、睡眠パターン、運動量などを計測し、健康状態をデータとして可視化することで、自分の状態を把握することができます。また、医療業界の研究や実験にも活用されています。

×AI技術でますます便利に

前の章で活用事例を紹介しましたが、近年ではAI技術を掛け合わせることで、ますます便利に、他サービスと差別化を図るケースも誕生しています。この章では、実際にAI技術を導入したことで成功したICT・IoTの事例を紹介します。

【ICT】

・サービス業

レストランやホテルなどのサービス業において、予約の管理は紙媒体で管理されることが一般的で、手間のかかる作業でした。人が記入するとどうしても書き間違いや書体の癖で読みづらかったりしましたが、デジタル化することで見やすくなり、予約の変更などといった管理も簡単になりました。

そしてここにAI技術を活用することで、予約情報から顧客分析が可能となり、集客に関する戦略を立てられるようになりました。また問い合わせに関して、Webサイトやアプリ内にAIチャットボットを組み込むことで、よくあるFAQを学習したAIが回答を行い、電話対応の削減や業務効率化も見込めます。そしてユーザーにとっても、気になった時に時間を気にせず質問できるため、ユーザー体験も向上しています。

・教育現場

電子黒板を用いて音声や動画と一緒に勉強するなど、授業の教え方や楽しさが幅広くなっています。分かりにくい部分も動画コンテンツで学べるため、多くの子どもたちが理解することができます。また、これまでのテスト出題パターンによる解答率の傾向や効果のある学習方法を、AIによるデータ分析によって明らかにできるため、各生徒の学習進捗に合わせた、質の高い学習を提供することができます。

・医療現場

オンライン診療やオンライン問診票は、医師不足問題の手助けとなり、医療従事者の負担を減らしてくれます。また、電子化された医療データはデータ分析に大きく役立ちます。他にも、年々制度の向上するCTやMRIのような医療画像は、撮影枚数も増えています。これらのデータをAIに学習させておくことで、医師による画像診断の負担が減ります。また、様々な検査データや最新の研究結果、論文を学習させていくことで、診断だけでなく、将来なり得る病気の予測まで可能になるかもしれません。

【IoT】

・スマートホーム

スマートホームとはIoTに対応した住宅設備や家電が備わっている、利便性の高い住宅のことです。スマホやスマートスピーカーによって喋りかけた内容をロボットが理解して処理を行うことでリモコン代わりにできます。また、スマートロックを使用して実際の鍵を持たずに自宅の鍵を施錠・解錠して、誰がいつ開けたか履歴の確認も可能です。他にも、屋内の照明の明るさを自動調整したりと、便利な生活を実現することができます。また、このデータをAIが解析して異常を検出し、侵入者が侵入したり、火災が発生したりした場合に警告を出すことも可能になっています。

・農業のスマート化

IoTセンサーが農場の土壌、気象条件、作物の成長状況をモニターし、AIがこれらのデータを分析することで、作物の生育状態と栽培環境の最適な生育条件を見つけ出し、収穫量を最大化することができます。また、これまではプロの技術者による目視が必要だったプロセスも、代わりにAIが担うことができ、技術者の人材不足や労働力を削減しつつ農業プロセスを効率化することができます。

・スマートヘルスケア

フィットネストラッカーで心拍計や歩数など、個人の健康データを収集し、AIがこれらのデータを分析してモニターし、異常値や危険を察した際に病院など医療機関に通知することができます。

まとめ

ここまでIT・ICT・IoTそれぞれの言葉の意味や、活用事例、またAIとのコラボでますます便利になる例を解説してきました。

1990年代後半以降の急速なインターネットの普及から、私たちはどこにいても誰とでも双方向のコミュニケーションが取れるとようになりました。そしていつの間にか「モノ」にまでインターネットが繋がり、それらがAI技術と掛け合わさることで、ますます利便性向上や作業効率化が予想されています。そして、これからも次々と新しい技術が誕生するでしょう。

JIITAKでは、デジタルテクノロジーを駆使して、価値創造に挑戦する企業のプロダクト開発・DX支援を行っています。また、生成AIの技術を利用した開発も可能となっています。「人の挑戦を支える存在でありたい」という思いのもと、皆さまのプロダクト開発・DX推進を全力でサポートさせていただきます!お気軽にご相談ください。

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