今や私たちの生活に欠かせない存在となってきた、SNSやネットショッピング、予約サイトなどの多くが、「Webアプリケーション」として提供されているということを知っていますか?
「Webアプリ」という言葉は聞いたことあるし、頭では分かっているつもりだけど、実際に言葉にして説明するのはなかなか難しいと思います。そして、どのように開発され、ユーザーのもとに届いているかなど、当たり前に使っているからこそ、あまり考えたことはないのではないでしょうか?
そこで今回は、現代を支えるテクノロジーの一つ「Webアプリとは?」という基礎的な部分から、仕組みや開発、開発技術の部分などを深掘りしていきます。現代を支えるテクノロジーの一つであるWebアプリについて、ぜひ最後までご覧ください。
Webアプリとは、Webブラウザを通じてインターネットで利用できるアプリケーションのことです。
Webアプリの特徴としては「アプリのインストールが不要」という点です。デバイスやOS(オペレーションシステム)に依存することなく、Webブラウザ上の幅広い環境からアクセス可能な汎用性は、ユーザーがスムーズかつスピーディーにアプリへアクセス可能となり、満足度の高いユーザー体験を実現しています。
多くの人が使用している代表的なWebアプリとしては、冒頭でも例に挙げたSNSやネットショッピング、予約サイトの他にも、ネットバンキング、プロジェクト管理ツール、オンライン教育など様々な種類があります。操作方法は各アプリによって異なりますが、誰もが使いやすい直感的なインターフェース(ボタンやナビゲーションなど)が提供されています。
アプリの種類は大きく分けて3種類あります。ここでは、Webアプリ以外の2種類を紹介します。
・ネイティブアプリ
特定プラットフォーム(例:iOS、Android)向けに開発され、直接実行されるアプリケーションで、高速かつパフォーマンスが優れています。デバイスの機能(カメラ、プッシュ通知、GPS、決済システム、位置情報、加速度センサーなど)に直接アクセスでき、各プラットフォームの機能を最大限に活用できます。プラットフォーム固有のユーザーインターフェースや機能に最適化され、オフラインでの使用やデバイスとの連携も可能です。
・ハイブリッドアプリ
Web技術(HTML、CSS、JavaScript)を使用して複数のプラットフォームで実行できるアプリです。一度の開発で複数のプラットフォームに対応でき、開発効率が高まりコストを削減できます。ネイティブコンポーネント(ボタンやナビゲーションなどの特徴的なUI要素や動作)の使用により、UIやアニメーションのパフォーマンスを向上させ、スムーズで快適な操作体験を提供します。
Webアプリの仕組みを分解してみると大きく3つに分けられます。
1.フロントエンド
ユーザーの目に直接触れ、実際に操作する部分のことです。HTML(ホームページの構造を定義する)、CSS(見た目を整える)、JavaScript(動きやインタラクティブな機能を追加する)などの言語を用いてユーザーに見やすいインターフェースを提供します。ボタンやナビゲーションなどの要素もフロントエンドで作成されます。
2.バックエンド
サーバーサイドの処理のため、一般的にユーザー側の目に見えることはありません。フロントエンドのリクエストを受け取り、データ処理やビジネスロジックを実行します。バックエンドは、サーバーサイドのプログラミング言語(例:Python、Ruby、Javaなど)を使って開発されます。ユーザーが送信した情報を受け取り、データベースに保存したり、他のサービスとのやり取りを行ったりする役割を担っています。
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3.データベース
テキストや数値、画像、ユーザーの情報など必要なデータを保存する倉庫のようなものです。データベースを利用することで、管理・整理・検索ができ、バックエンドがデータベースとやり取りし、必要な情報を取得したり保存したりします。
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開発の内容次第で変動はありますが、大まかな流れは以下の通りです。
〈 WEBアプリの企画・設計 〉
プロジェクトの目的や要件を明確にし、ユーザのニーズに基づいてアプリの設計を行います。
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〈 プログラミング言語選定 〉
Python、JavaScript、Rubyなどのプログラミング言語から、プロジェクトの要件や開発者のスキルに応じて決定されます。
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〈 フレームワークの選定・開発ツールの選定 〉
フロントエンド開発にはReactやAngular、バックエンド開発にはDjangoやRuby on Railsなど、開発効率向上のため、プロジェクトに最適なものを選択します。
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〈 開発 〉
設計や選定が完了したら、実際の開発作業に入ります。開発者は要件に基づいてコードを記述し、テストやデバッグを行います。開発が完了したら、アプリを公開するためにサーバーへのデプロイやドメインの設定などを行います。
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〈 テスト 〉
QAエンジニアが改善すべき問題を検出するため、各モデルのデバイスでテストを行い、品質を向上させます。
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〈 公開 〉
テスト完了後、試験運用版を経て完成版のアプリケーションとして一般公開されます。
Webアプリ開発には、プログラミング言語を使用します。以下がその代表的な言語ですが、どの言語が良い・悪いではなく、それぞれの言語によって向いている開発・特徴があります。
ちなみに、ここで何度かフレームワークという言葉が出てきますが、次の章で解説します。とりあえずこの段階ではフレームワークによって「開発が簡単で速くなる」と考えておいてください。
・HTML/CSS
HTMLはWebページの構造を表現し、CSSはスタイルを指定する言語です。どちらもWebデザインとレイアウトを制御するために使用されます。
・Python
シンプルかつ読みやすい言語で、幅広い用途に利用され、Web開発やデータ解析、人工知能などにもよく使用されます。
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・JavaScript
Webページの動的な挙動やクライアントサイドの処理を実現する言語です。ブラウザ上でのインタラクティブな体験を提供します。
・Java
オブジェクト指向のプログラミング言語で、大規模なアプリケーション開発に適しています。セキュアで信頼性の高いソフトウェアを作成するために使用されます。
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・Ruby
可読性の高い言語で、生産性の向上に重点を置いています。Ruby on Railsフレームワークを使用したWeb開発に人気があります。
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これらは一部の代表的なプログラミング言語ですが、実際には様々な言語が使用されています。言語の選択基準としては、プロジェクトの要件、開発者やチームスキル、パフォーマンス要件、セキュリティ要件など様々です。
Webアプリケーション開発の際、プログラミング言語を使ってゼロからコーディングを行うのはとても大変です。そこで、使用する頻度の高い機能や処理などをパッケージ化したWebフレームワークが登場し、開発効率が向上しました。まずは、代表的なWebフレームワークを紹介します。
・React
フロントエンドのJavaScriptライブラリで、再利用可能なUIコンポーネントの構築をサポートし、仮想DOMを使用して効率的なアップデートを実現します。
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・Angular
Googleが提供するフロントエンド開発フレームワークで、MVCパターンに基づきデータバインディングや依存性注入(Dependency Injection)などの機能を提供し、大規模なアプリケーション開発に適しています。
・Django
Pythonで実装れたフレームワークで、高度な機能やセキュリティを提供し、データベース操作や認証などを簡単に行うことができます。
・Ruby on Rails
Rubyで実装されたフレームワークで、生産性を重視し、開発者に優しい機能や規約を提供します。
・Laravel
PHPで実装されたフレームワークで、簡潔かつ洗練された構文と便利な機能を備え、ルーティングやデータベース操作を簡素化することができます。
Webフレームワークを使用するメリットは、大きく分けると以下の5つです。
1.効率的な開発
再利用可能なコードや定義済み機能の提供により、開発スピードが向上し、納期を守ることができます。
2.一貫性の確保
アーキテクチャやディレクトリ構造の統一により、コードの一貫性が保たれ、チームでの共同作業が行いやすくなります。
3.セキュリティ強化
セキュリティに配慮して構築されており、認証や権限管理、データの安全性などを強化することができます。
4.大規模なコミュニティとサポート
大規模なコミュニティやサポート体制があり、ドキュメントやアップデート、セキュリティパッチが提供されます。
5.パフォーマンスの最適化
効率的なコード実行やリソースの最適化、パフォーマンス向上に役立つ機能が提供されています。
仕組みや流れが理解できたところで、実際の開発をイメージしていきたいと思います。Webアプリ開発における一般的なチーム構成は以下の通りです。
・プロジェクトマネージャー
プロジェクト全体の計画、進捗管理、リソースの調整、コミュニケーションの調整を担当します。ユーザーニーズを理解し、プロダクトのビジョンを明確にし、開発方向を決定し、目標達成に向けてチームを引っ張ります。
・フロントエンドエンジニア
WebアプリのUI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザー体験)を実装します。具体的には、HTML、CSS、JavaScriptなどの技術を使って、Webページやユーザーの操作を実現します。
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・バックエンドエンジニア
データ処理やサーバーサイドの機能、ビジネスロジックを実装します。また、データベースの設計、開発、管理を担当をするデータベースエンジニアは、データベースの選択、テーブルの設計、クエリの最適化などを行い、データの安全性とパフォーマンスを確保します。
・インフラエンジニア
サーバーやネットワークの設計、デプロイ、運用を担当し、セキュリティとスケーラビリティを確保します。
・UI/UXデザイナー
名前の通り、UIやUXの設計を担当します。ユーザビリティを向上させるために、視覚的な要素や操作のフロー、デザインパターンなどを考慮してデザインを作成します。
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・QAエンジニア(品質保証)
テストプランの作成、テストケースの作成、バグの発見と修正、パフォーマンスの評価など、アプリの品質を確保するためにテストを行います。
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ここで挙げた役割は、プロジェクトの規模や要件によって変化することがあります。また、小規模なプロジェクトでは、一人の開発者が複数の役割を担当する場合もあります。
Webアプリは、以下のようなビジネスモデルやサービスに活用されます。
・オンラインショッピング(例:Amazon)
今や生活に欠かせないオンラインショッピングは、みなさん一度は使ったことがあるのではないでしょうか?企業は商品やサービスのオンライン販売を行い、顧客は自宅やオフィスから簡単に商品を閲覧し、購入・配送手続きまで行うことができます。
・ソーシャルメディア(例:Facebook、Twitter)
ユーザー同士がコミュニケーションや情報共有を行うソーシャルメディアプラットフォームを通し、ユーザーはプロフィールの作成や投稿の共有などを行い、他のユーザーと交流することができます。
・オンライン予約・予約管理(例:Airbnb)
ホテル、レストラン、美容サロンなどの予約と管理を行うことができます。顧客はアプリを介して予約を行い、事前に予約情報やスケジュールを確認することができます。
・オンライン教育/eラーニング(例:スタディサプリ)
オンライン教育プラットフォームやeラーニングコースが提供され、受講者はアプリを通じてコースや教材にアクセスし、自分のペースで学習を進めることができます。
Webアプリケーションによって提供されるサービスや豊富な機能は、私たちの生活を豊かにしてくれます。
JIITAKでも人材・案件マッチング、勤怠・業務管理、医療カウンセリング、シェアオフィス入場管理など、様々なWebアプリ開発を行なってきました。
この記事を読んでいただいた皆さんはWebアプリに関してアイデアやお困りごとはありませんか?今までのWebアプリ開発経験をもとに、全力でサポートさせていただきますので、ぜひJIITAKまでお気軽にご相談ください!