合同会社グラージベンチャーズは、「イノベーションを生み出すスタートアップスタジオ」として新規サービス開発支援や、技術コンサルティング、自社プロダクト事業を展開している。
今回のインタビューでは、建設業界のクラウド型業務管理システムの開発にあたり、JIITAKのラボ型開発サービス(求めるスキルを持つエンジニアチームを一定期間、自社専属チームとして社外に確保する開発体制・エンジニア調達手法)をご利用いただいているグラージ・ベンチャーの衛藤氏と吐合氏からお話を伺った。

合同会社グラージベンチャーズ
左:吐合氏 右:衛藤氏
サービスを知ったきっかけ
まず、JIITAKのラボ型開発を知ったきっかけを教えてください。
(衛藤氏)実はラボ型開発というものがあること自体、知らなかったんです。JIITAKさんがインドを開発拠点にシステム開発をしているというのは以前に聞いたことがありまして。本案件のエンジニア人員で悩んでいた時にもしかして!と思いエンジニアさんを抑えられるか聞いてみたところ、JIITAKさんのラボ型開発サービスの説明を聞き、そこで初めて知りました。
同じエンジニアを固定で抑えられるということを知って凄く良いと思いましたし、長期的にフルコミット出来るというのに魅力に感じましたね。
ラボ型開発を利用する前は、普段どのようにしてエンジニアを確保していたのですか?
(衛藤氏)普段は人員を確保する必要があるときはクラウドソーシングを利用したりして、フリーランスや副業のエンジニアの方を確保しています。 クラウドソーシングで募集すると、エンジニアの方だけでなく営業の方も含め数十件レスポンスが来て、選考判断の基準に達するのは平均2人ほどになりますが、エンジニアさんは見つかりはします。
(吐合氏) 確かに2人くらいになりますね(笑)。
(衛藤氏)なんですが、リモートで参画するフリーランスの方たちはタイムマネジメントが出来る範囲で基本2~3件は案件を掛け持ちしているので、対応が遅くなってしまうことがあるんですよね。掛け持ちしていないと、1つの案件が上手くいかなかった場合にリスクが大きいので、リスク分散する必要があって。それとスキルが高い人ほど需要が高いので掛け持ちをしているという傾向があります。
発注する側からするとスキルが高い人ほどフルコミットで抑えられないという難しさはありますね。逆にフルコミットできる方だと技術面で懸念する点があったりするので、1.2ヵ月先から1/2人月でお願いできるエンジニアさんに基本的に頼みます。
最終的にJIITAKの「ラボ型開発」を利用するに至った決定的な理由はどのようなものでしたか?
(衛藤氏)今回プロジェクトの開発チームを組むに辺り、クラウドソーシングを利用してのエンジニアの確保も検討していたのですが、JIITAKさんのラボ型開発サービスを選んだ理由として1番大きいのは、依頼してからの「開発チームの立ち上げが早いこと」と「同じエンジニアが長期間、継続的にフルコミットできること」です。
継続的な開発であるので、フルコミットが可能であることに加えて、同じ人にお願い出来るので、エンジニアの方のレベル感を把握することが出来るので「マネジメントしやすい」という利点があり、自社の社員をマネジメントするのに準じたマネジメントのやりやすさがあります。
なるほど、ラボ型開発の形態について知った後で、他社のラボ型開発も検討しましたか?

(衛藤氏)実は、ラボ型開発を行う他社さんも比較検討していました。一度ベトナムの会社のラボ型開発サービスを検討して、資料請求をしてお話をしたことがあるんですけど、打ち合わせをした方との日本語での意思疎通が難しかったという経験があります。 日本語と英語以外の言語を話すエンジニアの方との打ち合わせで、間で通訳・翻訳していただく方との日本語の会話が成り立たないってなったときに、もう自分の力ではどうしようもないじゃないですか(笑) ブリッジの方に技術的な内容が上手く伝わらなかった場合は、英語であれば翻訳機を使いながらなんとなく大体説明できますし、プログラムでエンジニアと直接コミュニケーションもできるので、問題なく対処できます。ですが、ブリッジの方を必ず通してエンジニアの方とコミュニケーションを取る場合は、やはりそのブリッジの方の能力に凄く依存するので結構リスクなんですよね、、、 その場合プログラムの中のコメントを日本語で書けば良いのか英語で書けば良いのか分からないし、どっちにしても伝わらないのでプログラミングの中での意思疎通が難しくなります。
なるほど。興味深いです。エンジニア同士での意思疎通は非常に重要ですよね。ちなみに、コミュニケーションにおいて、インドであれば英語でエンジニア同士の意思疎通がとれる利点があると感じていましたか?
(衛藤氏)そうですね。ブリッジの方を通して説明するのが難しい内容であれば、自分が英語を勉強すればどうにかなるじゃないですか(笑) 僕たちも文法的には間違ってるかもしれませんが、中学英語くらい分かれば一応意思疎通出来ると思うんですよ。 その詳細のレベルでエンジニア同士のダイレクトな疎通というのはやっぱり必要なんですよね。 インドでは何かしらの「バックアップの手段」があると思いました。
ラボ型開発を始める前と後では、イメージの変化はありましたか?
(吐合氏) 正直最初はラボ型については分からなかったです(笑)
(衛藤氏)最初は2人のエンジニアがアサインされるだけで、もう一人の方が通訳・翻訳として入られると思っていたのですが、最初の打ち合わせてで人がいっぱい居て(笑)
通訳・翻訳者とは別に、エンジニアのタスクを管理するチームマネージャーが毎回入って進捗や理解度の管理の役割で参加するので、思っている以上に人が多いなと感じさせてしまっていたかもしれません(笑)
(衛藤氏)そこですよね、細かいマネジメントのところを凄いやってくれるところも価値が高いと思いました。 実は、以前別の国のエンジニアさんとお仕事をした際に言語の問題があったんですよ。その方はフリーランスの方で直接やり取りだったので、ブリッジの人がおらず、Google 翻訳などを使いながらコミュニケーションをとっていたんですよね。
開発が進行していくにつれて、次第に共通認識にズレが起こり、意図が伝わっていなかったことがあったので、チームとして同じ理解度で進めていくことには正直不安がありました。でも今回一緒にお仕事をさせていただいて、意思疎通だったり、文化の違いに対しての問題は感じてないですし、日本人の方と行う開発とあまり変わらない感覚でやってます。
